Electronic Coast®における高精度ダイボンダー活用

ノルウェー・サウスイースタン大学が、ノルウェー国内有数の微細技術拠点において、どのようにファインテック社製アッセンブリ装置を活用し、イノベーションを促進しているかご紹介します。

8つの拠点に2万人の学生を擁するノルウェー南東部国立大学(USN)は、ノルウェー国内最大の教育機関のひとつです。 3か所の地域のカレッジが合併して誕生したこの大学では、現在、多くの科学分野における学士、修士、博士課程の様々なコースが提供されています。

加えて、USNは国内外の研究・教育において重要な役割を果たしているだけではなく、国内で最もダイナミックな経済地域のひとつと極めて密に連携しています。特に、ヴェストフォルドを拠点とするFaculty of Technology, Natural Sciences and Maritime SciencesのDepartment of Microsystemsは、長年にわたり、マイクロテクノロジーの革新を目的とした数多くの研究開発プロジェクトにおいて、地元の産業パートナーと協力してきました。

ここでUSNは約30社のメンバー企業とともに、独立した産業協会と専門家集団を形成し、Electronic Coast®というブランドで活動しており、その目的はヴェストフォルド地域のエレクトロニクス、およびICTに関連する企業の価値創造と革新を強化し、技術に基づくアイデアの開発と商業化を促進することにあります。USNのマイクロシステムズ部門が技術的なバックボーンとなり、科学的な視点だけではなく、パートナーにマイクロシステム技術のための先進的研究施設を提供しています。ここで重要な要素の一つとなっているのが、ファインテック社のFINEPLACER®アッセンブリシステムです。

 

それは世界初の試みから始まった

マイクロシステム学部准教授のHoang-Vu Nguyen氏がファインテック社を知ったのは、欧米で開催されたパッケージングに関するカンファレンスの展示会を訪れたときでした。

彼は、ファインプレーサー®が持つモジュールシステムの柔軟性と、その使いやすさに感心し、自分のホームラボに最適だと、このシステムを学部に推薦しました。当時、Nguyen氏は、GE Vingmed社と医療ヘルスケアのプロジェクト、具体的には、心臓手術中の誘導や補助、心臓病の診断のために、高フレームレートの3D画像を提供する3D超音波イメージングセンサーの組み立てに取り組んでおり、課題は、異方性導電フィルムを使って、大面積のデュアルおよびクアッドセンサーチップ(各チップには統合されたエレクトロニクスと数千のIOが搭載されているもの)を基板に同時に接着することでした。そのためには、非常に優れた搭載精度と巨大な接合力が必要でした。

このアプリケーションを実現するために、Nguyen氏とGE Vingmedは、高精度なフリップチップ・ダイボンダーシステムを探しており、実装精度5µmを有するフリップチップ・ダイボンダー 「FINEPLACER® pico ma」 の採用を決定し、ファインテックのプロダクトエンジニアおよびアプリケーションスペシャリストと協力して、アプリケーションの要件に合わせてシステムを修正しました。

具体的には、高荷重に耐えられるようにメカニカルを強化し、大型のセンサーチップアレイを配置する際に重要となる平行度を確保するための特別なボンディングツールを採用しました。これらにより頻繁に装置を調整する必要もなく、完全なアッセンブリ工程を確立することができ、セミオートマチックな工程により、初期の試作に比べて製造時間を大幅に短縮することができたのです。

振り返るとUSNがファインテックから手に入れたのは、世界初の700N対応の卓上型セミオートフリップチップダイボンダーという事になります。この装置は非常に高性能であり、現在でも高難易度の医療機器の研究開発用に使用されています。

 

使いやすさと汎用性

USNでは、パートナー企業へのプロトタイプ開発の環境を提供するだけではなく、自身の研究や教育を目的として、ノルウェー研究評議会の支援を受け、ノルウェー・マイクロ・ナノファブリケーション施設(NorFab)に2台目のフリップチップ・ダイボンダーを導入、その優れた実績から、再び 「FINEPLACER® pico ma」 が選ばれました。

その際、話題となったのは、このシステムの類まれな汎用性をいかにして最大限に活用するか、ということでした。そのためには、新しいオペレーターがより早く作業に取りかかれるように敢えてする事で、フルマニュアルタイプのダイボンダーが選択されました。分かりやすく、かつ適応性の高い研究開発システムとして、現在では様々な場面で活用されており、学士課程ではボンディング実習でチップパッケージングについて学び、修士課程ではもこのシステムを使用、博士課程や研究者、パートナー企業も、このシステムを使ったプロトタイプアッセンブリを行っています。

これまでUSNは、マイクロエレクトロニクスやセンサー開発に関する多数の科学的・商業的R&Dプロジェクト、例えば極低温アプリケーションや医療ヘルスケア、そして極めて高い加速度にさらされる2.5次元パッケージアプリケーションまで、様々なプロジェクトで企業と連携してきました。
これらのプロジェクトや企業に対して、USNはボンディングサービスを提供するとともに、予約すればアクセスできるオープンラボも運営しています。これは、独自設備を持たないスタートアップ企業や小規模企業にとって、特に有益なサービスです。

「FINEPLACER® pico ma」 は、その使いやすさと、セットアップや段取り替えにかかる時間の短さから、このような環境に最適であり、ユーザーはさまざまなアッセンブリやパッケージングに関する作業を、厳しいスケジュールの中で行うことができます。

 

「ファインプレーサー®はとても使いやすいです。 新人オペレーターでも、通常2~3時間の説明を受ければ、後は完全に独力でサンプル作成することができます。」

 

充実したサービスの恩恵

これまでのところ、Nguyen氏はファインテックの顧客体験にとても満足しています。Nguyen氏いわく、率直かつ有益なデスカッションの中で、ファインテックの営業チームが多くの課題に対する非常に豊富な知識と専門知識を持っていることに、当初から好感を持っていたそうです。

この好印象は、その後のGE Vingmedプロジェクトにおけるコラボレーションでの成功や、それ以降のファインテックのサービスでも引き継がれています。問題が発生した場合や、装置に新しいオプションやアダプターを迅速に追加しなければならない場合、ファインテックは常に遅滞なく迅速な対応を提供しています。Nguyen氏の所属するDepartment of Microsystemsは、顧客にもボンディングサービスを提供しているため、長いダウンタイムは許されません。その点においてこの特徴とても重要になっています。

 

「ファインテックのサービス哲学を高く評価します。彼らはサービスを売りつけようとするのではなく、問題の解決策を見つけるチャンスを提供してくれますし、電話やオンラインでサポート、試してみるべき様々な選択肢を提案してくれます。」

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